02.フェロモン全開
「おかえり、さん。ユチョン。」
買出しを終えて宿舎に戻り、玄関を開けた先に立っていたジェジュンくんの開口一番。
ちょうどお風呂上りだったらしく、首から提げているタオルで半乾きの髪を拭いている。
上半身は裸、俗にいうパンツ一丁の格好でジェジュンくんは立っていた。
「ジェジュンヒョン、それ新しいパンツ?」
「そう、この間買った。」
「オレも新しい下着買いに行きたいなー、ねえヒョン、今度一緒に買いに行こうよ!」
「いいよ。」
玄関で立ちすくむ私をおいて、ユチョンくんはさっさと靴を脱いでリビングへと入っていく。
私はというと、ジェジュンくんの姿に衝撃を受けたあまり、動作をすることを忘れていた。
「…さん?どうしたの?」
濡れた髪につぶらな瞳、やや上気して赤らんでいる頬、つくとこについている筋肉、無駄のない引き締まった体――
まるで変態だな私は、と内心で自分にツッコミをいれながら、どんどん向かってくるジェジュンくんから目を離せなかった。
長身の彼が目の前まで来ると、目を合わせるには私は首を持ち上げなければいけない。
お互い意識しあっているわけでもないのに、私たちは見つめあったまま数秒、動くことも話すこともなかった。
「…かぜ、ひくよ。」
やっとの思いで絞り出した声は少し掠れていて、声のわずかな震えに自分が緊張していることも気づかされる。
こんなにセクシーなイイ男が目の前にいちゃ、緊張しないほうがおかしい。
なんだか見つめ合ってるのが恥ずかしくなって、すぐさま俯いてジェジュンくんを視界から消した。
「…照れてるの?さん。」
「そ、りゃ…照れるよね、こんな至近距離で、さ…」
「ふふ、素直で可愛い。」
仮にも私は彼らより一つ二つ、年上なんですが、可愛いって…
これは完璧に遊ばれているんだろうか、いや、そうに違いない。
悔しさを顔ににじませているのがバレたのか、ジェジュンくんは私の顔を見てニコッと笑うと、
「さん、お腹すいた。ご飯つくろ?」
そう言って私の手から荷物を奪い、なおかつその大きな手で私の手を掴むとリビングへと歩き出した。
(些細なことにもドキドキしてしまう)
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